男の小便は立ってすべきか座ってすべきか
『急ぐとも 心静かに手を添えて 外にこぼすな 松茸の露』
これは有名な便所川柳の1つらしく、どこかのトイレの壁で見たことがある人もいるのではないでしょうか(当然だが女子トイレに貼られることはない川柳である)。
男児たるもの、小は立ってする方が多数派かと思います。女性の皆さんには理解できないかもしれませんが立ちションは男の特権と言っていいくらい開放感溢れる行為なのです。
かく言う私も小学低学年時は外で立ちションしまくっていました。下校時、飼い犬がマーキングするかのように草むらで遠くに向かって飛ばしていました。おかげで私のマーキングポイント周辺の雑草はスクスク育っていた覚えがあります。
立ちションにそんな青春を捧げていた私ですが、小学くらいから現在は洋式便器では立ちションしない派になりました。
今回は『男がトイレで小をするなら座って行うべきか否か』について綴ります。
単純に掃除する人のことを考えると座った方がいいから
2010年にヒットした『トイレの神様』という曲をご存知でしょうか。
トイレには、それはそれはキレイな女神様がいるんやで。だから毎日キレイにしたら、女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで
よく「トイレ掃除をすると成功する」という話があります。トイレをキレイにすると神様から大事されるという感じの話はスピリチュアル系でも多いですよね。心が磨かれるだとか。
そうじゃなくても自己啓発系では感謝の心が育まれるとか、ビジネス系では謙虚な人になれるなどなど……。
いろいろとトイレ掃除=良いことに繋がると理由付けされた話が多いですけど、単純に 「掃除する人だって汚物に関わるのは嫌だよね」 て思えるかが大事ですよね。
かくいう私も実家に暮らしていた時、母からトイレ掃除をやりなさいと言われていました。やはり掃除した人間からすると「また掃除する時に楽したいから汚く使いたくないよなぁ」って思いを抱くようになっていました。
そう考えると 大便は仕方がないとして、小でトイレを汚してしまうのが馬鹿らしく思えてきます。 その気持ちが分かるからこそ相手にも同じ思いをさせたくない=座って小を済ませようってことになるんですよね。
どうせ大をするついでに小もするから
突然のカミングアウトですが、私は大と小を同時にします(正確に言うと片方済ましたらもう片方もしたくなります)。
おしっこしよって思ってトイレ行ったらついでにうんこしたり、おしっこするついでにうんこもする現象。意外にも賛同してくれる人が少なくて辛いんですよね……。
ただ、うんこのついでにおしっこがしたくなることに関しては体のメカニズムからして理由があるんです。
排便および排尿を調節する機能は、いずれも交感神経ならびに副交感神経の刺激によって支配されています。外肛門括約筋および外尿道括約筋は、ともに仙髄から出る陰部神経の支配を受け、外肛門括約筋の緊張、弛緩を随意的に調節することができ、外尿道括約筋の随意的収縮を行なうことができます。
すなわち排便時に、外肛門括約筋の随意的弛緩が起こると、同時に外尿道括約筋の収縮が起こり、排尿作用を生じさせます。1
この内容は「超人女子戦士 ガリベンガーV」という番組でも紹介されていました。
なぜうんちと同時におしっこも出るの?の質問に樋口先生はキーワードに「外肛門括約筋」と答えた。おしっこの出る膀胱と便を溜める直腸があり、うんちの場合は漏れないようにしている筋肉は赤いループになっていて、肛門を前に引き上げている筋肉と出口をギュッと囲んでいる筋がある。囲んでいるのは外肛門括約筋と呼ばれ、外側の肛門を締める役割。ループの方は肛門挙筋と言い引き上げていて強めに働いている。膀胱、尿道の途中を締めているのは骨盤底筋の尿道括約筋と呼ばれている。ここは軽く締めている状態で、直腸の筋肉肛門挙筋を緩ませると、同時に下の外肛門括約筋や尿道括約筋も緩んでしまうという構造になっている。しかし小峠も体験したおしっこのときにうんちが出ないのは膀胱にかかる方の筋肉はライトな力でおしっこが出るため。2
小のついでに大は探しても無かったので自分が特殊なのかもしれません……。何はともあれ、私にとっては大も小も同時にする可能性が高く、それなら初手便座に着座することは大変合理的であるのです。
余談ですがこの件について検索していたら「大便と小便を同時に出来るのは日本人だけ?」という内容が出てきました。
大便と小便を同時にできるのは、日本人だけというのは本当でしょうか?もしそうだとしたら、なぜ他国の人はそれができないのでしょうか?
ベストアンサーに選ばれた回答
遥か昔に読んだミッキー安川の「風来坊留学記」にそんなことが書いてありました。 「大便と小便を同時に出来る筈がない」とアメリカ人の学生達が言うので、ミッキー安川は実際にやって見せて、賭けに勝ったという話でした。3
バカにされやすい
ここまでは座って小便をするメリットと呼べる部分を書いてきましたが、残念なことにデメリットがあることも認めざるを得ません。
まず1番に挙げられるメリットは 「座って小便する男はバカにされやすい」 という現実です。
事実、私が小学生だった頃、この手の話で座って小便をしていると言った際に「お前、女かよwwwwwwwwww」と笑いものにされたことがあります。
そうなのです。世間では男が小便をする時、立ってするのが普通だという刷り込みが現実なのです。事実、女性側からも「男なのに座ってするのはちょっと……」と言う感想を持つ人にも出会ったことがあります。
実は座りションが公に認められるようになったのは、ここ数年くらいであり比較的新しい話題なのです。
話題自体は2000年代初期くらいからテレビで取り上げられる4ようになり、SNSが浸透してから座りション派が声を挙げると仲間と巡り会えるようになりました。
その為、立ちション派の人と意見がぶつかるようにもなり「【白熱議論】男性が座っておしっこ、これって普通?」なんて記事が作られたりもします。
海外でも立ちション座りション事情が文化的に存在ことを知れた面白い記事でした。
個人的には小便の仕方で男らしい男らしく無いを議論するなど死ぬほどくだらないと思ってますが、それだけ世間では「男は立って小便する生き物」というイメージが強いのです。
健康面では座りション非推奨らしい
イメージの悪さはともかくとして、どうやら座りションは体を悪くしてしまう可能性があるみたいです。
一応、調べてみた結果として主に2つのデメリットがありました。
- 残尿しやすい?
- ガンになりやすい?
まず、座りションは「残尿しやすい」デメリットがあります。原因は 「そもそも男性は小便を座ってするのに適した構造をしていない」 とのこと。
小さい頃せっかちだったので、まだ出し切っていないことによりパンツ前面を濡らしたこと経験あるっちゃあるんですよね。
そもそも時間に追われてない限り、ちゃんと丹田(へその下辺りのこと)に力を入れて小便してれば残尿しないはずなんですよ。
まぁ歳を取った時にそういうリスクが増えるのかもしれませんけど、要は油断せず「ちゃんと全部出しきったな、ヨシッ!」と、やっていればいいだけなんですよね。
そして一番気になる「ガンになりやすい」というデメリットなんですが、正直疑問です。
そう書いてあるサイトは数多いのですが、どれを見ても「〜だといわれている」「〜らしい」「専門家によると〜」ばかりで具体的な内容も論文も掲載していないんです。
ツイッターでもNeverまとめというゴミ記事量産サイトを根拠にしてるレベルで明確に答えている人は見つかりませんでした。
可能な限り英語でそれっぽい単語による検索も試みましたが、やはり期待した内容は見当たりませんでした。
理屈としては納得するのですが科学的根拠が薄い話だなぁって思った次第です。
たぶんタバコとか食生活によるリスクの方を気にした方がいい気もしますね。
結局はキレイに使えばいいだけの話
海外でのトイレ事情について調べていたら「海外では便座が無いので立ちションせざるを得ない」5とか「アラブでは立ちション禁止」6という事情も見かけました。
中でも一番多かったのは「海外のトイレは汚いことを覚悟すべき」というものでした。世界中でも「トイレは汚く使用されている」ものであり、どこの国でも問題視しているということです。
結局は使い方を議論するより「汚したら自分でキレイする」という習慣を癖付ける方が遥かに大事 なんですよ。
掃除していないとかは論外ですが、根本的まずトイレをキレイに使用することが大事だと思います。大げさに言えば世界共通課題ですね。その一環として座りションは大変合理的なはずです。
ゆえに「男のくせに座りションはキモい」という固定概念を持っている昭和脳は時代遅れだと言えるでしょう。
健康面に関するデメリットは理解出来るのですが、体裁うんぬんを気にするより皆が気持ちよくトイレを目指した方がメリットは大きいと思います。
少なくとも家庭内のトイレ事情に関して「座りション」は具体的な解決策の1つになるでしょう。そんなわけで今日も私は紳士的に座りションをすることにします。
ついでにこの記事はトイレで書いていました(';')