久しぶりに質問が来ました。

『HaLucinaは、なぜそんな簡単に人を褒めるんですか?』というものでした。

質問が来た前日、私はTwitterで何人かピックアップして褒めていました。

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自分で言うのはアレかもしれませんが、過去のツイートでも何人かピックアップし、なるべく具体的な称賛を送るように心がけていました。

というわけで、今回はその理由をお話したいと思います。

人の持つ実力をフルに発揮させる方法だから

新1分間マネジャー』という著書に以下の格言が紹介されています。
部下が実力をフルに発揮できるよう助けよう。

部下が正しいやり方をしているところを見つけよう。

 

 

1つ例え話をしましょう。

貴方はどこかの組織に所属しています。

組織は会社でもいいですし、学生さんなら部活でもいいですし、ゲームなら何かのギルドでも構いません。

その組織であなたは数人の部下を従えたチームのリーダーです。

さて、貴方はどういう時に部下に目を付けますか?

もしくは逆の立場になって考えても、自身の経験から考えてもいいです。

貴方が何かしらのチームの部下のようなポジションにいた時、どういう時に上司から目をつけられました?

恐らくほとんどの人の回答が『やり方が間違っている時』と答えるのではないでしょうか。

上に立つ人間は仕事のミスや、練習中に上手くできなかった場面等で口を出してきますよね。

99%の人は経験があるはずです。

もちろん、改善をするために指摘をするから妥当な行動ですよ。

ですが、本当にその人の実力を発揮させたいと考えているのであれば、本当に着目すべき点は『部下が正しいやり方をしている時』なのです。

なぜ正しいやり方をしていることに目を付けると良いのか。

まず1つ目の理由は『自分のやり方が良いのか悪いのかすぐにわかる』ということです。

やり方が間違っていることに着目する人は、そこを指摘するだけで終わってしまっていることが非常に多いです。

具体的に言うと、スポーツで精神論を植え付ける人がそうです。

出来なかったことは細かくグチグチ言ってくるくせに、解決策を『根性が足りない』などの精神論で片づけています。

最低でも精神論ではなく方法論を伝えなければ適切な指導とは到底言えません。

最初から正しいやり方を伝えると自主的に『このやり方を伸ばせばいいのか』と理解するため、自ずから実行できる人に成長できます。

これらは以前書いたフィードバックの仕方に通ずる所があります。

2つ目は『しっかりと自分のことを見てますよ』というメッセージになります。

どこが正しかったのか具体的に指摘された方が『誠意をもって見てくれている』という気持ちもよく伝わるのです。

これが繰り返されることによって、正しいやり方を早くのみ込んでくれるようになります。

そのうち自分が正しいやり方をしているかがわかるようになり、自分自身を称賛できるようになるのです。

自分自身で称賛できるようになった後も、また他の誰かに称賛してくれるかもという期待が励みになっていき、褒める人がいなくても頑張れる好循環が生まれます。

3つ目は『称賛を自分の力で勝ち取った』と思えることです。

平たく言えば自信につながります。

もし自分が、普段から上司に間違ったやり方ばかりを指摘されていた時、どうなるか想像できるでしょうか。

いちいちその人から許可を貰わなければ自信が無くて動けなくなりませんか?

『こうした方がいいと思うけど、あいつが文句言って来ためんどくさいからなぁ』という判断、人生で何度かしてきたのではないでしょうか。

正しいやり方を称賛するようになると、意思決定をする時に誰かの助けを必要とすることが少なくなり、より主体的な人に育つのです。

上司の視点で見ると、部下が自分で考えるようになるため『時間の節約』にも繋がります。

互いに褒め合った方が大きく動ける

ところで『陰口(カゲグチ)』の反対語として『陽口(ヒナタグチ)』という造語があります。

ネットスラングとして流行ったらしく、辞書にも載っていません。

ただ、その意味が『当人のいないところでその長所について大いに語り合うこと』という意味で使われているらしく、個人的には広まって欲しい言葉ですね。

昨今は匿名性を利用した他人の悪口ばかり蔓延しています。

もしかすると、リアルの方では社交辞令で思ってもいないことや、嫌いな人なのに称賛しなければならないことが多い反動なのかもしれませんね。

だからこそ、ただ単純なことだけれども『素直に他人を称賛できること』が珍しいのかもしれません。

 

別の記事などでは『褒める時は具体的に』ということを何度か紹介してきましたが、とりあえず褒めるところからスタートするのも悪くないのではないでしょうか。

少なくとも、根拠なく褒めてくれたことで私は大きく動けるようになりましたから。