この前ツイートした時にバイト何してるんですかと聞かれて、ごめんなさいゲームの話ですと答えたことがありました。

せっかくなので自分が学生の頃にバイトしてた時の話を1つしたいと思います。

 

ハンバーガーショップで初バイト

私が学生の頃に初めてバイトしたのは某ハンバーガーショップです。

いやぶっちゃけるとマックです。

マクドとも呼ばれています。あの頃の理不尽な小話から今の若い子に1個、伝えたいことがあります。

初めてMC(マック)で仕事をする時に覚えたの仕事が『グリル』というポジションでした。

つまりパティ、バーガーの肉をたくさん焼いてストックするという役割を任せられるポジションなんです。

夏は暑いからあそこは地獄だったなぁ……ちなみにポテトも暑い暑い。水を飲まないと脱水するから気を付けてね。

イメージとしては、普通のバーガーのパティを最大8枚並べることができる鉄板が3か所あります。

縦長の長方形の鉄板に1列につき4枚、1か所に2列並べてからスイッチを押すと、自動でフタが閉じてプレスしながら焼き上がりを待ちます。

焼き上がりの数秒前に音楽が鳴り、フタが開くと同時に焼きあがったパティを道具を用いて素早く専用のトレーに移す。

これを延々とやっていく作業がグリルの仕事なんです。慣れないうちは肉をうまく剥がすことができないし、速さと早さを求められる場所なので、個人的には慣れるまで大変だと思います。

さて、その焼きあがったパティをトレーに移す前に『シーズニング』という塩コショウで味付けする工程が含まれています。

やり方のイメージは、皆さんが普段使ってる塩コショウの瓶を、出口が下になるように持って振りかけます。手でシェイクしたら一定の量が肉に降りかかる仕組みなんですね。

 

バイトでの失敗談

話はここからで、当時はシーズニングの容器が1個だけしかなく、中身が無くなりそうなら塩コショウが詰まった袋を破いて容器に補充するということをしてました。

それだけなら簡単じゃんって言いたくなるかもしれませんが、実は初心者の方がやると非常にやっかいな罠が待ち受けていました。

まず『グリル』のポジションは非常に重要です。なんでかと言うと肉がなきゃ何も作れないから。

その肉は、昼のピークで大量に消費されます。

なので絶えずストックするために焼き続け、お客さんが来る様子を見ながら先読みして焼かないといけません。

焼成時間のラグを考慮する力が求められます。

でもでもあんまりバカバカ焼きすぎても入れるトレーが足りませんし、状況を読み間違えると長時間使われずストックされた肉は廃棄する決まりです。

つまり、時間とお客の数とストック数などなどを考えながら肉を焼かなければならないんです。

はっきり言います。入って1日目の奴には無理です。

そんな大事なポジションに昼ピークで入れられた僕は死にそうになります。何度も何度もどやされました。

そしてやらかしたことが、シーズニングの補充をしようと袋を破こうとした時にです。

手が油で、そうじゃなくても袋が油で滑ってなかなか破けなかったんです。かなり焦ってました。

そりゃもう客はどんどんくるし肉がどんどんなくなるし店長には早くしろとせかされ、こっちも力いっぱい袋をポテチのように破こうとするわけですよ。

ええ、ご想像の通り塩コショウハザードが発生しました。

僕の周りを中心とした被害は甚大です。結局どけと言われて店長が代わり入り乗り切ったのです。

さぁここから店長に言われたことは今でも覚えています。

 

『お前は本当にダメなやつだ』

『なんで肉焼いて待ってる最中にシーズニング補充も満足にできない?』

『お前だけだぞ、袋破くの苦戦してるのは』

『こんな簡単なこともできないのか?』

 

などなど、散々怒られたことを今でも覚えています。

その後、大変悔しかった私は泣きそうになりながらも、何度も罵声を浴びせられながらも、見返してやると思いながらグリルをやっていきました。

数か月もすれば流石にコツをつかむことができ、昼のピークでも問題なくストックでき、袋もしっかり開けれるようになっていました。

 

新店長が来て環境が変わる

しかし、ここから私自身、非常に驚いた出来事がありました。

きっかけは店長が別の店舗へ異動になり、他店の店長が異動してきたことでした。

私がいつも通りグリルをやっていると、新店長がピーク前準備の点検をしてる時に私へこう声をかけたのです。

 

『なんでシーズニング容器1個しかないの?』

 

もう覚えてないので仮の数値を例にしますが、シーズニング容器1個で肉100枚くらいに振りかければ中身は補充必須ラインにまで減ります。

お昼にハンバーガー100個以上なんて当然作られるんです。

つまり、その店舗の売り上げにもよりますが、無くなるのがわかってるのに最初からなんで2個以上ないんだと。

 

『無くなるのが確定してるのに2個用意しないとか、この店舗の売り上げを鑑みてもおかしい』

『ここだけじゃなく、大量に作って売ろうとしてるのに、規模もどれくらいか予想できるのに準備しないのは間違ってる』

 

新店長から言われた言葉は当時の私にとって目から鱗でした。

ちなみにシーズニングの容器は数千円で、私のいた店は余裕で買える値段でした。

なんでこんな備品にケチってるのか理解できないと新店長は言っていました。

そう思うのも今思えば納得の話だったんです。

これ以外にも似たような所が見つかり、以前とは比べ物にならないくらい仕事場が改善されたのです。

これが、私がMCで働いてた時に勉強になった経験の1つです。

 

今の環境は果たして正しいのか疑うべき

長くなりましたが、結局この話から何を今の若い子に伝えたいかと言うと、まず『自分の能力よりも、周りの環境を疑ってください』と伝えたかったんです。

なんでこんなことができないんだと頭ごなしに言われて、自分がダメなんだと責める前に、一旦、環境を考えてほしいんです。

私のバイトの話であれば、確かに初心者で未熟だった私にも原因がありました。

しかし、よくよく考えたら周りに『理不尽な仕組み』がまかり通ってる可能性があるかもしれないんです。

その理不尽に慣れてしまうと新人さんにもその理不尽を押し付け、できないのはお前が悪いという負のループに入ります。

なので、自分の悪い部分に集中するのを一旦止めましょう。

そして、視野を広くして周りの環境に理不尽が無いかを探してみてほしいんです。

今の若い子たちに大事なのは『できない自分を責めること』ではなく『どうしたら問題を解決できるか』を主体的考えれるようになってほしい。

この記事から以上のことが伝わればいいなと思います。

念のため付け足しますが、これは私が当時働いていた時のMCの話です。

MC全部がこういうことをやっているんだと勘違いしないでね!!!!!