PDCAとOODA両方使えばいいやん
大抵の組織では PDCAサイクル というものを基準に事業を進めていくと思います。これは個人で物事を進めていくときにも役に立つ指標になります。私も普段のゲーム(特に勝ちたいとき)なんかでも自然とPDCAを回しています。
ところが最近 「PDCAはオワコン。時代はOODA(ウーダ)。」 みたいな記述を見かけました。「OODAってなんやねん」という切っ掛けから勉強しようと思い立ったので、その感想も含めて記事を作成することにしました。
目次
PDCAとは?
PDCAサイクルについて知らない方もいると思うので要点とわかりやすい図を以下に載せます。
PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、生産技術における品質管理などの継続的改善手法。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。PDCAサイクルは、主に日本で使われ、Aのみが名詞のActionといわれる。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/PDCA%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB
引用:https://www.nurse.or.jp/wlb/guidebook/part2/check.html
OODAとは?
他方、冒頭でも述べた OODA(ウーダ) とは
- Observe (観察)
- Orient (状況判断、方向づけ)
- Decide (意思決定)
- Act (行動)
の頭文字から成る意思決定方法の1つで、もともとは軍事行動の決定を迅速にするため考えられたものらしいです。
OODAループ(英語: OODA Loop、ウーダ・ループ)は、意思決定と行動に関する理論。
アメリカ空軍のジョン・ボイド大佐により提唱されて、元々は航空戦に臨むパイロットの意思決定を対象としていたが、作戦術・戦略レベルにも敷衍され、更にビジネスや政治など様々な分野でも導入されており、コリン・グレイらにより、あらゆる分野に適用できる一般理論(Grand theory)と評されるに至っている。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/OODA%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97
引用:http://iandco.jp/ooda/intro/
OODAはPDCAより優れている?
OODAについて調べていると「PDCAは時代遅れ」や「PDCAの問題点」など、あたかもOODAの方が優れていると煽るサイトも見受けられます。
また、以下のサイトでは「OODAの具体例」を紹介しているページがありました。
で、これらを参考の為に読んでみたのですが、どうも内容が PDCAのデメリットと失敗例をこじつけているだけ にしか見えなかったんですよね。
特に具体例の1つ 石橋の渡り方 に関しては 「PDCAではなくトップダウン思考の駄目な例では?」 という感想でした。
どっちが古い、優れているではなく両方とも上手に使えばいいのでは?
両者の違いを端的に説明すると以下のようになるでしょう。
- PDCAは具体的な目標に対して改善を繰り返していく手法
- OODAは環境や相手の変化を観察し、それに対応した行動を決定していく手法
結論から言うと OODAは意思決定のスピードと柔軟性を目標としたものであって、上で紹介したサイトのような「PDCAに取って代わる」というものじゃない ですね。
それぞれ目的というか効果的に使う場面が違うだけですよ。これからはOODAの時代って書いているサイトはハッキリ言って馬鹿だと思う。
といってもPDCAを使うならば “P(計画・目標)“の達成に固執して環境の変化を考慮しないのは時代遅れ だと思います。経験上それで失敗したこともあるので。
例えば私はゲームが上手くなりたいときにPDCAの考え方を用いてますが、ただ目標を設けて改善していくだけではなく 観察や洞察 も同時にしなければ上手くなれないことを知っています。
なぜなら大抵のゲームは環境がコロコロ変わっていくものだからです。急にキャラとか武器とかスキルが強くなったり弱くなったりするのが普通の環境です。
この観察と洞察というのは、まさしく先程まで述べてきたOODAと同様の考え方なんですよね。ゆえに、 PDCAを補うためOODAも同時に取り入れればより良くなる のではないでしょうか。
どちらが古いとか優れているとかではなく 両方のメリットを活かす ことが重要だと思いますね。